TRM Labsの新たな調査で浮き彫りに:英国登録の仮想通貨取引所経由で10億ドル規模の送金が判明

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PANewsは1月11日、The Blockの報道を引用し、暗号資産分析企業TRM Labsが実施した新たな調査結果を報道した。その内容から、2023年以降、イラン革命防衛隊(IRGC)が英国で登録されている仮想通貨取引所の複数プラットフォームを活用し、国際制裁を意図的に迂回していた実態が明らかになった。この期間中、莫大な資金流出が検出されており、その規模は約10億ドルに達している。

イラン革命防衛隊による国際制裁の巧妙な迂回戦略

TRM Labsの分析によると、2023年から2025年にかけて、IRGC関連の取引活動が特定の英国登録取引所における全取引量の実に56%を占めていたという。この驚くべき高比率は、同取引所がIRGCの資金送金プラットフォームとして機能していた可能性を強く示唆している。従来、国家レベルの制裁回避には複雑な金融ネットワークが必要とされてきたが、今回の事例は暗号資産取引所という比較的シンプルなインフラが悪用されていたことを露呈させた。

USDTとTronが選ばれた理由:ブロックチェーンを利用した隠蔽メカニズム

送金に際して、IRGCは特定の仮想通貨とブロックチェーンネットワークの組み合わせを選択していた。具体的には、テザーが発行するステーブルコインであるUSDTが主要な送金手段として利用され、その大部分がTronブロックチェーン上で実行されたと判明した。USDTはその流動性の高さと市場での広範な受け入れにより、追跡を困難にする特性を持つ。また、Tronネットワークの比較的低廉な手数料と処理速度の迅速性も、大規模な資金移動に適していたと考えられる。この組み合わせにより、IRGCは大規模な仮想通貨送金を行いながら、従来の金融追跡システムの目をくぐり抜けることができていたのである。

Zedcex と Zedxion:制裁回避の拠点となった登録取引所

TRM Labsが特定した英国登録の両取引所、ZedcexとZedxionは、今回の送金ネットワークの中核を成していた。これら二つのプラットフォームを経由した資金の流れが、結果として約10億ドル規模となったことは、いかにこれらの取引所が大規模な資金移動に対応する基盤を提供していたかを物語っている。国際的な規制当局にとって、こうした登録済み取引所の悪用防止は、今後の監視強化の重要な課題となることは確実である。

今後の展望と国際的な規制の課題

今回の調査結果は、暗号資産業界における規制の抜け穴がいかに多く存在するかを改めて浮き彫りにした。正規に登録された取引所であっても、十分な監視メカニズムが機能していなければ、国家レベルの制裁回避に利用される可能性があることが実証された。各国の規制当局と暗号資産取引所は、より厳格な顧客確認(KYC)と疑わしい取引の報告制度(AML)の強化を急務とすべき状況にある。TRM Labsのようなチェーン分析企業による継続的な監視は、今後の制裁規制体制の重要な要素となっていくだろう。

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